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Google アナリティクス(GA4)で電話によるコンバージョン設定を行う方法

今回の記事では、ランディングページ(LP)やサイトに掲載された電話番号のタップを、Google アナリティクス(以下GA4)でコンバージョンとして設定する方法をご説明します。

Google タグマネージャー(以下GTM)とGA4を利用することで、ユーザーが電話番号をタップした回数を「イベント」としてトラッキングできます。
GTM上でタグを新規作成し、トリガーを「クリック」に設定し、対象となる電話番号のリンクを指定し、「イベント」としてGA4へ送信します。
これで、受け取ったイベントをGoogle アナリティクス管理画面のレポート上で確認できます。

この方法でユーザーが電話番号をタップした回数を把握できますが、実際に発信・通話が行われたかどうかまでは分かりません
発信前にキャンセルされた可能性もあるため、実際に入電された数より値が大きくなる傾向があります。

ページの準備

あらかじめページの方には電話番号リンクが設定されているものとします(例:<a href=”tel:0120XXXXXX”>0120-XX-XXXX</a>)
HTMLソースは例のような形式が一般的です。
ひと昔前までは電話番号画像にリンクを貼るようなケースも多いものでしたが、現在ではCSSの進化やWebフォントの登場により、テキストのみでも多彩な表現が可能になっています。

GA4の測定ID取得

後ほどGA4の「測定ID」が必要となるため、GA4管理画面にログインします。【設定 > プロパティ設定 > データの収集と修正】から「データ ストリーム」へ遷移し、該当するプロパティを選択します。

「測定ID」が表示されるのでコピーしておきます。

GTMの設定

次に、お使いのGTM管理画面にログインし、ワークスペースから「新しいタグを追加」をクリックします。

タグの名前に「電話計測タグ」と入力し、タグの設定から【タグタイプ】は「Google アナリティクス」から「Google アナリティクス: GA4 イベント」を選択します。
【測定ID】には先ほどGA4管理画面でコピーした「測定ID」を貼り付けます。問題が無ければ「このコンテナで Google タグが見つかりました」と表示されます。
【イベント名】には「電話タップ」と入力し、【イベント パラメータ】には「click_url」と付けます。【値】は【+】ボタンから「変数を選択」を開き、右上の「組み込み変数」より「{{Click URL}}」を設定します。

次にトリガーの設定です。GTMにおけるトリガーとは、「どのような時にこのタグを配信するか」の設定になります。トリガーの選択を開いた際に右側にある【+】ボタンから新しいトリガーを作成できます。

トリガーの名前を「電話計測リンク」とし【トリガーのタイプ】は「クリック – リンクのみ」を選択します。【このトリガーの発生場所】については「一部のリンククリック」を選択し、「Click URL」「先頭が一致」を選択、最後に「tel:」と入力し、この状態で右上の「保存」を押します。

タグの作成画面に戻るので、ここでも右上の「保存」を押して完了です。

ここで、タグの設定が正しく行えたかのチェックを行います。右上の「プレビュー」のボタンを押します。

自サイトのURLを入力すれば別タブで自サイトが開くので、実際にTELリンクをクリックしてみて下さい。

TELリンクをクリック時にイベント送信が正しく行われていることが分かります。

また、ここでGA4管理画面の【レポート > リアルタイムの概要】から、「電話タップ」のイベント名が取れていることも確認できました。

問題がないことを確認したら右上の「公開」のボタンを押し、GTM側の設定は完了です。

GA4の設定

これまでの設定で、GTMによってTELリンクをクリック時にGA4へイベント送信することはできるようになりました。

次に、「電話タップ」のイベントをコンバージョンとして設定します。

【設定 > プロパティ設定 > データの表示】から「イベント」へ遷移します。
イベント一覧に「電話タップ」が表示されたら、「キーイベントとしてマークを付ける」をONにすることで、以降の「電話タップ」イベント送信がコンバージョン(キーイベント)として扱われるようになります。

イベント一覧に反映されるまでには多少時間がかかります。
なかなか「電話タップ」のイベント名が出てこない場合は、【設定 > プロパティ設定 > データの表示】から「キーイベント」へ遷移し、「新しいキーイベント」から、先にイベント名を登録しておいてもよいでしょう。

キーイベントについて

2024年3月27日、アナリティクスのコンバージョンは、キーイベントという名前に変更されました。この変更は、Googleによれば、Google アナリティクスのコンバージョンとGoogle 広告のコンバージョンを区別するためとのことです。

上記の設定により、様々なレポート上で「キーイベント:電話タップ」のイベント数を、日ごと・ページごとに知ることができるようになりました。

電話番号ごとにイベント数を知りたい

しかし、全体としての電話タップの数が分かったとしても、その内訳が知りたい!そう思われる方も多いのでは無いでしょうか。

通常の【レポート】メニューから見ることができるレポートでは、イベントの内訳は確認することは出来ません。しかし、ユーザーが自由にレポートを作成できる「探索レポート」を作成することで、これが実現可能です。

まず、「探索レポート」で使用するオリジナルの指標を登録するために、【設定 > プロパティ設定 > データの表示】から「カスタム定義」へ遷移します。
右上の青いボタン「カスタム ディメンションを作成」を押し、次のように設定します。

【ディメンション名】に「TELリンク」、【イベント パラメータ】は「click_url」を選択します(イベント送信後、ある程度の時間が経つと表示されます)。
【説明】は任意ですが、ここでは「電話タップでのTELリンク中身を取得」とし、保存します。

GA4管理画面の【探索】メニューから「空白」を選択します。

【ディメンション】に「日時(YYYYMMDDHH)」を選択し、【行】へドロップします。
もう一度【ディメンション】の【+】ボタンからパネルを開き、先程定義したカスタム ディメンションの「TELリンク」を【カスタム】より選択します。「TELリンク」も同様に【行】へドロップします。

【指標】に「キーイベント」を選択し、【値】へドロップします。

これで、いつ・何回電話タップがあったのかを、電話番号ごとに見ることができるようになります。

「電話タップ数 = 入電数」ではないことに注意!

これまでの設定によって、LPやサイトに掲載された電話番号のタップをコンバージョンとしてレポートすることは可能となりました。
しかし、ユーザーが電話番号をタップした回数は把握できでも、実際に発信・通話が行われたかどうかまではこれでは分かりません。
発信前にキャンセルされる可能性があるため、実際の入電数よりも多くカウントされることがあります。「電話タップ数 = 電話のかかってきた数(入電数)」ではないことに注意が必要です。

「お問い合わせフォームへの遷移と電話タップの差をライトに把握したい」ようなニーズであればこれでも構わないかも知れませんが、

  • スマホで検索し広告経由で表示されたLPを見て電話をかける
  • PCサイトを見ながら掲載されている番号に電話をかける
  • 新聞・雑誌・ポスター・チラシ・パンフレット・看板などのオフライン広告を見て電話をかける

といったシチュエーションもカバーした上で、それぞれの広告効果を測りたいとなるとどうでしょうか。

では、実際にかかってきた入電数を把握し、電話コンバージョンの真の価値を評価するためにはどうすれば良いのでしょうか?そこで「入電計測(電話計測)サービス」が登場します。

コールマーケティングの導入

弊社の入電計測サービス「コールマーケティング」であれば、入電に至った電話コンバージョンの経由やキーワードはもちろん、広告の最適化をするうえで必要なデータを全て計測する事が可能になります。
実際の入電数や通話時間などから通話の質を見極め、広告の実効果を検証することができるため、Webと電話、両方のデータを活用し、広告の最適化を実現することができます。

1. 正確なコンバージョン測定

電話タップと異なり実際の通話データを取得することで、広告やマーケティングキャンペーンの効果を正確に評価できます。

2. 詳細なデータ分析

通話時間や通話結果など、詳細なデータを分析することで、どのキャンペーンが効果的か、どの広告がコンバージョンにつながっているかを詳細に把握できます。

3. ROIの向上

正確なデータに基づいて広告費を最適化することで「ROI(投資利益率)」を向上させることができます。効果の高いキャンペーンに予算を集中し、より多くのコンバージョンを獲得できます。

まとめ

今回の記事では、Google タグマネージャー(GTM)とGoogle アナリティクス(GA4)を使って、ランディングページやサイトに掲載された電話番号のタップをトラッキングし、コンバージョンとして設定する方法を解説しました。
この設定を行うことで、電話タップの回数を「イベント」として把握し、電話をかける際のユーザーの行動を効果的に追跡することが可能になります。

ただし、「電話タップ数 = 入電数」ではない点に注意が必要です。
ユーザーが電話番号をタップした回数は分かりますが、実際に通話が行われたかどうかまでは把握できません。
このため、実際の入電数や通話の質を評価したい場合は、GTMとGA4の設定だけでは不十分です。

こうした課題に対して、弊社の「コールマーケティング」のような入電計測サービスを活用することで、広告効果をより正確に測定し、最適化が可能です。
通話データの詳細な分析により、キャンペーンや広告の実際の効果を把握し、ROIを高めるための戦略を立てることができます。

GA4を利用したトラッキングの設定は、デジタルマーケティングにおいて重要な第一歩ですが、入電計測を組み合わせることで、より正確で信頼性の高いデータを基にしたマーケティング戦略が可能になります。
ぜひ、弊社のコールトラッキングサービス「コールマーケティング」を活用して、ビジネスの成功を実現してください。

また、弊社では「サイトコーディネーター」というサービスにて、「Google アナリティクス(GA4)」の設定代行サポートや解析レポートの提供を行っています。
さらに、「Google タグ マネージャー」によるタグ管理「Search Console」の設定、SEO記事・動画の作成、Looker Studioを活用したSEOレポートの作成など、幅広いサポートを行っています。

本記事でご紹介した電話タップの計測方法やその他のご不明点についても、ぜひお気軽にご相談ください。

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